浜風、とても冷たくて に寄せて

来週、2月17日(金)からGallery301にて写真作家の浦崎良太さんの個展が開催されます。 現在、ぼくは浦崎さんの活動をサポートしています。 浦崎さんとは2020年6月に市内で最初のミーティングを行なったところからはじまります。 これまでSCIREが作ってきた作品やイベントの場づくりをご覧になられて、ご自身の作家活動のプロデュースをという依頼でした。 「これからの人生は写真作家として活動したい。」 お子さんもいらっしゃるお父さんな50代の男性がこれまでのお仕事を辞めて、時間の自由が作れるお仕事へシフトし、イチから写真作家として人生を歩きたい、とは一体どんなことなのだろうか。 これまで撮られてきた多くの写真も拝見しながら、作家の応援ということで、ぼくは自分自身の人生とも重ねて悩みながら返事をしました。 「リクエスト通りのプロデュースはできないかもしれませんが、作家活動のサポートは、ぼくのできる範囲のことはできると思います」と伝えて承諾を得ました。 浦崎さんと僕とは親子ほど年齢が離れています。まずはコミュニケーションを図ることが大切です。何度も会い、一緒に町へ出て、様々な展覧会へも行きながら対話を続けました。1994年から現在まで、たくさんの写真を撮っています。いわゆる写真の世界で言う「いろんな画」が撮れる方です。 しかし、僕としては、多くある作品の中でも、本当に浦崎さんが気に入っている作品、いいと思っている作品にフォーカスを当てていきたい。 つい、本人の口からは「世間体的にはどう映るか」とか、「これはウケそう・ウケなさそう」といったことは横に置いておきたい。作家としてひとり歩く、その歩き方は様々なケースがあると思いますが、中心核にあり方となる主題は大事ではなかろうかと思います。シャッターボタンは自分がいいと思った瞬間、感覚で押すものです。 今後、個展をするのであれば、感覚を研ぎ澄まし、洗練された空間を作りましょうと提案しました。 表現に正解はない一方で、いわゆる「限界」は自分自身で設定しています。 自分自身の「殻を破る・Outする」ということ。 固定化された、自分自身で作り上げた観念を打ち破るということ。並大抵のことではないことも覚悟の上で。 きっとご本人も困惑するような問いをぼくは投げかけてきたかと思います。インスピレーションで作品を撮ることと人に届けることが一直線になるように。2年近く様々な禅問答のような...ことを繰り返しながら、ついに「浜風、とても冷たくて」がGallery301のご協力を得て発表できることになりました。展示に先立ってZINEも用意しました。会場で手に取ってみてください。お取扱いいただけるお店も探しています。 浦崎さんは写真で作品表現します。 その行為、表現は時に言葉を超えると思います。 29年前のある出来事を境にカメラを手にすることになった浦崎さん。 はじまりのことを今も強く大切に作品を作っています。 今回展示作品群、そこへ添えられた言葉…初めて明かすこともこめられています。 浦崎さんが自分の殻を破ろうとするはじめての個展。 是非とも現場で感じてください。

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